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特集:誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎

 皆さんは「誤嚥(ごえん)」という言葉をご存じですか。
私たちが物をのみこむと普通それは食道を通って胃に向かいますが、それが食道を通らずに気管に入りこんで肺に向かってしまうことを「誤嚥」と呼びます。


 高齢になるにつれ、あるいは全身状態が悪くなると、嚥下反射やせき反射の低下、呼吸が不安定、口周囲の筋力の低下、舌の動きが悪い、姿勢が悪い、首が硬い、などなど、様々な原因から正常な嚥下(えんげ:のみこみのこと)がしにくくなり、「誤嚥」が起こりやすくなります。また、安静時や寝ている間に唾液や胃液が少しずつ肺へ流れてしまう「不顕性誤嚥」も起こりやすくなります。
 「誤嚥」が多くなるとよく肺炎を起こすようになり、これを「誤嚥性肺炎」と呼びます。
 この「誤嚥性肺炎」を起こす細菌は歯周病菌とかなり一致することが分かっています。
 つまり口の中の歯周病菌が肺に流れていくことで起こっていると考えられています。


 歯周病の原因は、歯とハグキの境目に増殖する細菌のかたまりです。歯周病があると出血や排膿などのために口の中に存在するさまざまな細菌がさらに繁殖しやすい環境になるので、歯周病が進むと細菌はどんどん増殖していきます。このような条件下で「誤嚥」が起こった場合、大量の歯周病菌が肺へと向かうことになります。すなわち歯周病は「誤嚥性肺炎」を起こす大きな原因のひとつになります。


次に年齢別の死亡原因における肺炎の割合を見てみましょう。


中央に近い方から順に「悪性新生物」「心疾患」「脳血管障害」「肺炎」「不慮の事故」「自殺」となっています。
赤で示される「肺炎」は65歳から急に増えます。90歳以上の男性では死亡原因の第1位となります。

「日歯TV」で大変わかりやすく解説されていますので、どうぞご覧下さい。
⇒http://www.jda.or.jp/tv/10.html


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