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キシリトールとは

まず、下の図を見てみましょう。



 日本の子供たちのむし歯もかなり減っていますがフィンランドの子供たちのムシ歯は1975年以降激減していますね。1970年頃に「ムシ歯大国」だったフィンランドは歯科医療費の増大に悩み、その抑制のため国を挙げてのムシ歯予防に取り組みました。「正しい食習慣とブラッシング指導、フッ化物の利用」この3本柱に加えて、キシリトール入りガムの使用を提唱し、見事に世界一の「ムシ歯が少ない国」となったのです。

キシリトールって?

キシリトールは白樺や樫の木を原料にしたキシロースを還元して作られる天然素材の甘味料です。プラム、ベリー類、カリフラワーなどにも含まれています。
冷涼感があり、後味の切れが早いという特徴があります。

キシリトールが歯によい理由とは?

プラークを作る材料にならない。
プラークの量を減らしてブラッシングで落としやすくなる。
ムシ歯の原因になる酸を作らない。
ミュータンス菌(ムシ歯菌)を減らす。
ムシ歯がなおるというわけではありません。ムシ歯を作らないという効果です。

キシリトールの効果的なとり方は?

食後3回と間食後と寝る前の1日5回でガムは1回1〜2粒を目安にしてください。
タブレットの場合は、少し多めに使います。
必ず5分以上噛んでください。毎日続けて1〜3ヶ月以上続けてください

キシリトールガムを噛んでいれば歯磨きはしなくていいの?

歯磨きは絶対必要です。
きちんとした歯磨きと規則正しい食生活を実行した上でキシリトールを使いましょう。

キシリトールをとるのは歯を磨く前がいいの?後がいいの?

キシリトール100%でなければ歯磨きの前がいいでしょう。

たくさん噛んでもいいの?

毒性はありませんが、他の糖と同様に弱い下剤の作用がありますので、食べ過ぎるとお腹がゆるくなります。

糖尿病にいいと聞きましたが?

シュクロースと同等の甘みがありながら4割ほどカロリーが低く、吸収速度が遅いので、血糖値の急上昇を引き起こさないと言われています。
骨粗しょう症や急性中耳炎によいとの研究報告もあります。

イヌに食べさせても大丈夫?

イヌ科の動物が食べた場合、インシュリンの過剰分泌を引き起こし、低血糖や肝障害が起きるとされています。

補足:キシリトールは成分表をよく見てください

キシリトール100%キシリトール55%
キシリトール100%キシリトール55%

「写真左」はキシリトール100%のガムの成分表です。炭水化物118.6gのすべてがキシリトールです。

「写真右」はキシリトール55%のガムの成分表です。炭水化物103.1gのうちキシリトールは56.8gだけです。

「甘味料として100%キシリトール」の表示があると安心です。
フィンランドの研究では少なくとも50%以上は含まれていないと効果が薄いようです。
「キシリトール含有」の表示でも、1%〜100%までさまざまな含有率のものが市販されています。

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