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特集:誤嚥性肺炎

こわい!窒息事故〜その原因

 昨年厚労省が発表した65歳以上の高齢者の死亡原因(1年間)のうち「不慮の事故」は24195人でそのうち「窒息」が原因であるのは6881人でした。
20年4月に薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会が把握できた18年1月〜12月の1年間に起きた窒息事故を年齢別でみると以下のようになります。


65歳から急激に増えていることが分かりますね。
さらに食品別にみると以下のようになります。


ひと頃話題になった「こんにゃくゼリー」はたったの2例だったそうです。
毎日口にすると思われる「パン」「ご飯」が多いのは意外ですね。

これらにより同分科会では、
@「65歳以上の老人と4歳未満の乳幼児に」
A「もち・パン・ご飯・すし・あめ・だんご・おかゆ・流動食・カップ入りゼリー・ゼリー・しらたきを食べさせたときが」
窒息する可能性が高かったとまとめていました。


乳幼児事例の検証では以下のことが分かりました。
@あめ、ピーナッツ、豆、ゼリーなどの、1cm径くらいのものだった
A口に入れたまま遊んだり、走ったり、他に気をとられていた
B奥歯が生えていない小さい子に兄弟が与えていた例もあった
C半数の親が窒息後の対処方法を知らなかった

高齢者窒息のポイントは以下のようでした。
@認知機能の低下があるのに食事は自立している方
Aよく咬めないのに食べ物を口に詰め込んでいる方
B臼歯部咬合が喪失しており、よく咬み砕けない方
もともと高齢の方は口腔内が乾燥しやすいため、食物の流れが悪いと考えられます。一見柔らかそうに見える食物であっても、奥歯で(なければ義歯を入れて)良く噛み、唾液の分泌を促し、喉をスムーズに流れていくよう日頃から心がけることが大切です。


東京消防庁から3つの予防策です。
@「食物は小さく切ること」
A「ゆっくりとよく噛んで食べること」
B「家族と一緒に食べること」
原因となるのは日常口にするものばかりですから、食べ方に気をつけることが大切です。


過去の記事
「誤嚥性肺炎」

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