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特集:全身と歯

妊婦の羊水中に歯周病菌が

「2000年夏、東京都内の総合病院で20代のA子さんが3人目の子を出産した。妊娠8か月半での誕生で、上の子たちも早産だった。念のために、本人の承諾を得て破水の際に羊水を採取。調べてみると、フゾバクテリウム・ヌクレアチムという細菌が見つかった。A子さんはこの間、歯周病にかかっていた。」

このように、歯周病の妊婦の羊水内に歯周病菌が見つかったという報告は国内外を問わず多数出ています。米ノースカロライナ大学チームの研究では、歯周病のない妊婦の早産率は6%だったが、歯周病があって妊娠中に悪化した妊婦ではなんと43%まで跳ね上がったとか。
歯周病菌と出産。一見無関係に見える両者ですが、歯周組織で繁殖した歯周病菌がやがて血液で運ばれて羊水の中に入り、体の免疫細胞がこれらの菌を攻撃する際にさまざまな活性物質が放出され、それらの物質の中の一部が子宮内で羊水とともに胎児を包んでいる羊膜を傷つけたり、または活性物質の1種であるプロスタグランジンE2(PGE2)などが子宮の収縮を促進するように働いたりして、それが陣痛を早めるという説があります。


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